食べて良し住んで良し、歴史が証明した実用性

栗と言えば秋の味覚！天津甘栗はもちろん、栗むし羊羹、栗きんとんなど、どれも美味しいですね。農林水産省では作物を分類する際、樹木になるものを果物と定めているため、栗が「果物」ということはあまり知られていない事実です。前置きはこの辺にして、今回ご案内させていただくのは食べ物ではなく、フローリングとしてのクリです。

クリが使われている建造物でもっとも古いものは、縄文時代の遺跡から出土されています。発掘調査の報告によると、柱や梁などの構造材として利用されていたようです。当時の人たちはクリを植林して育てていました。建築だけでなく、食器を作ったり、食料や燃料にも利用していて、生活と密接な関係があったのです。先人たちは、クリの性質を自然界から学んだのでしょう。

日本古来の風情を漂わせつつも、モダンにも映える

クリの主な特徴は、「桃栗三年柿八年」や「大きなクリの木の下に」の歌でも知られているように比較的早く、大きく成長します。また、湿気に強く、耐久性にも優れていることから、鉄道の枕木や世界遺産として有名な白川郷の合掌造りに主要部材として用いられてきました。

環孔材のため木目はハッキリしていますが、オークと比べると優しい印象で、無塗装での色味は辺材が少しグレーがかっていて、心材は薄い黄色です。オイルやウレタンを塗装すると全体にほんのり黄色みを帯びて、栗の実を連想させてくれます。

ラインアップは、乱尺120mm幅、節無ユニジョイント、節有ユニジョイントの3種類です。乱尺はゆったりした木目とピースごとのソリッド感がセールスポイント。ユニジョイントは洋風でも和風でもどちらの空間にも馴染みますが、節無はフォーマル使い、節有はカジュアル使いがおススメです。

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